930 miles

今年9個目の台風、大分へ飛行機で飛ぶか、陸路を新幹線でいくか出発ぎりぎりまで迷った。 羽田空港まで家から1時間半、東京駅までは、約30分弱。 新幹線は時間がかかるけど、羽田空港までいって飛行機が欠航になるのと東京駅までいって新幹線が走らない
場合では、やっぱり東京駅のほうが帰りが楽だ。 なんていう理由で新幹線で帰ることに決めた。 ちびっこは、500系「のぞみ」に乗るのは初めて 学童クラブでみんなに自慢して羨ましがられていた。 まだ乗れるかどうかわからないんだぞ〜!
朝5時に強くなった雨の音で目が覚める、マスターはすでにインターネットでJALと新幹線の運行情報を調べていた。
JAL初便は予定どおり、新幹線は始発から運行を見合わせますとあった。「やっぱり、判断ミスだったなぁ。飛行機でいくべきだったよね。」 新幹線で行こうと強行に言い張ったのはわたし、だって台風の中飛行機で飛ぶの怖いんだもん! 「とにかく早めに東京駅に行って、乗れる新幹線に乗ろうよ。」 内心 わたしはそんなに心配はしていなかった。なんとなく新幹線が走る予感がしてたのである。 東京駅は大混乱、当日券の改札は長蛇の列だった。結局 早い新幹線に変えることはできずに予約どおり10:55発の「のぞみ」に乗るしかない。 「40分遅れで運行中です。」のアナウンスが何度もあったので、どうせ待つんだろうと10:40分くらいにのんびりホームに上がった。 ところが、前の新幹線が時間通りに出発した。わたしたちの新幹線もあっという間にホームに入ってきた。マスターが 「一応 時間前にホームに上がっておこうか。」と言わなかったら、わたしたちはまだのんびりお茶でも飲んでいたかも知れない。 さっすが〜。 またここでマスターの動物的直感に助けられたのである。(褒めとこっと)
駅弁もビールも缶チューハイもお菓子も山のように買った。 さあ何でもこい。の状態で新幹線に乗り込む。 泊まりこみだってできるぞ〜と早速車内宴会の開始である。 駅弁を広げてビールを飲む。これですよ〜これこれ〜旅の醍醐味は、飛行機には旅の情緒もへったくれもない。 たくさんの人を乗せてわ〜っと運ぶだけである。 時間がかかろうがなんだろうがやっぱり旅は列車に限るのである。たくさん飲んで食べていろんな話をしてもまだ新大阪。だんだん酔いがまわって疲れがでて、ちびっことマスターと肩を寄せ合って眠った。だいぶ眠ったのにまだ眠くてうとうとしていたら「小倉」に着いた。 遠いところまで来た感じだった。(とおいんだよね〜 ほんとに)日はもうとっぷりと暮れていたけれど雨はあがっていた。 ソニックを降りて「別府駅」に降りたらなんだか懐かしい香り・・「ああ、帰ってきたなぁ」と実感した瞬間だった。 時間の長さ短さ、有意義であるか無駄かは、使い方と使う人の価値観に負うところが大きい。 何事も早ければいいというものではない。 点と点の間には何も見つけられない。線はあらゆるものをつないでくれる。わたしはたくさんのものにつながって生きていきたいと思う。  東京-大分間約930miles スローライフをめざすわたしにはちょうどいい距離である。